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「夜勤って結局、何時から何時までのことなんだろう」
シフト表を見ながら、そう思ったことはないでしょうか。
求人票には「夜勤あり」と書いてあるだけで、始まる時刻が書いていないこともあります。
結論から言うと、「夜勤」という言葉の時間帯を定めた法律はありません。
法律が決めているのは「深夜」で、こちらは午後10時から午前5時までとはっきり決まっています。
つまり、夜勤の始まりと終わりは会社が決め、その中で午後10時以降にかかった部分だけが法律上の「深夜」として扱われます。
この記事では、まず労働基準法の条文で深夜の時間帯を確認します。
そのうえで、2交代・3交代といったシフトの組み方で夜勤が何時から始まるのかを整理し、トラックとタクシーについては厚生労働省の改善基準告示から始業時刻を逆算します。
最後に、夜勤の時刻によって変わる割増賃金と、年齢や家庭の事情による制限まで扱います。
読み終えるころには、自分のシフト表や気になっている求人票を見て「この勤務は何時から深夜扱いになるのか」を自分で計算できるようになります。
夜勤は何時から何時までか、法律に「夜勤」の定義はない
いきなり結論ですが、労働基準法にも労働安全衛生法にも「夜勤とは午後◯時から午前◯時までの勤務をいう」という条文は確認できませんでした。
法令に出てくるのは「深夜」「深夜業」という言葉で、こちらには時刻が書かれています。
だから「夜勤は何時から?」という問いは、正確には2つに分かれます。
- 法律が決めている時間帯=深夜。午後10時から午前5時まで
- 会社が決めている時間帯=夜勤。就業規則に書かれた始業・終業時刻
この2つは重なりますが、一致はしません。
午後6時から翌朝3時までの勤務は、会社の呼び方では「夜勤」ですが、法律上の深夜にあたるのは午後10時以降の部分だけです。
法律が定めているのは「深夜」で、午後10時から午前5時まで
根拠は労働基準法第37条第4項です。
条文を見てみます。
労働基準法第37条第4項。午後10時から午前5時までの間に労働させた場合は2割5分以上の割増賃金を支払う旨と、厚生労働大臣が認める地域・期間は午後11時から午前6時までとする旨が記されている
第4項には、使用者が「午後十時から午前五時まで」の間に労働させた場合は、その時間の労働について通常の労働時間の賃金の計算額の二割五分以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない、と書かれています。
ここで押さえておきたいのは、この7時間が割増賃金を計算するための時間帯だということです。
「夜勤のシフト時間」を決めた条文ではありません。
午後10時から午前5時までのあいだに1時間でも働けば、その1時間分に割増が付く、という意味です。
シフト表の「夜勤」と、給与明細の「深夜手当」の時間数が合わないのは、この違いが原因です。
16時間の2交代夜勤に入っても、深夜割増が付くのは午後10時から午前5時までの7時間分(休憩を除く)だけです。
残りの9時間は、時間外にあたるかどうかで別に計算されます。
厚生労働大臣が認めた地域・期間は午後11時から午前6時になる
同じ第4項には、かっこ書きで例外が置かれています。
「厚生労働大臣が必要であると認める場合においては、その定める地域又は期間については午後十一時から午前六時まで」とする、という規定です。
つまり、法律上の深夜が1時間後ろにずれるケースが条文上は用意されています。
夏時間のような制度を想定した規定と読めますが、現在この指定がどの地域・期間に出ているかについては、公式に一覧の記載を確認できませんでした。
実務上は「午後10時から午前5時まで」で考えて差し支えありません。
ただし、条文が一本調子ではないことは知っておくと、勤務先の規定が違っていたときに確認する手がかりになります。
会社が言う「夜勤」は就業規則に書かれた勤務時間帯のこと
では、実際の夜勤の時刻は誰が決めているのでしょうか。
就業規則と労働契約です。
労働基準法は、始業と終業の時刻を就業規則に定めることを求めています。
夜勤の時間帯も、この始業・終業時刻の組み合わせとして決まります。
だから同じ業界でも、会社によって夜勤の始まりが午後4時のところと午後8時のところが並んで存在します。
自分の夜勤が何時から何時までなのかを確かめたいときは、求人票ではなく就業規則の始業・終業時刻の条項を見るのが確実です。
入社前なら、面接で「夜勤のシフトは何時から何時までですか」「休憩と仮眠はどの時間に入りますか」と聞いてください。
答えられない会社は、その時点で判断材料になります。
夜勤が何時から始まるかは2交代・3交代の組み方で決まる
夜勤の時刻は、会社がシフトをいくつに割っているかでほぼ決まります。
1日24時間を何等分するか、という単純な話です。
厚生労働省の就労条件総合調査では、こうした勤務形態を「交替制」として集計しています。
その用語の定義が、夜勤を考えるときの補助線になります。
3交代制では夜勤が準夜勤と深夜勤の2本に分かれる
1日を3つに割る方式です。
8時間ずつに分けるため、夜の時間帯が2つのシフトにまたがります。
よく使われる区切りは次のような形です。
- 日勤:午前8時30分ごろ〜午後5時ごろ
- 準夜勤:午後4時30分ごろ〜午前1時ごろ
- 深夜勤:午前0時30分ごろ〜午前9時ごろ
この場合、「夜勤は何時から」の答えは2つになります。
準夜勤なら夕方から、深夜勤なら日付が変わってからです。
医療・介護の現場でよく見る形ですが、工場の連続操業や一部の警備・運行管理でも使われます。
深夜割増の対象になる時間は、準夜勤なら午後10時から午前1時までの3時間前後、深夜勤なら午前0時30分から午前5時までの4時間半前後です。
シフトの長さは同じ8時間でも、割増が付く時間数は違います。
2交代制では夜勤が夕方から翌朝までひと続きになる
1日を2つに割る方式です。
1回の勤務が長くなるかわりに、出勤回数が減ります。
- 日勤:午前8時30分ごろ〜午後5時30分ごろ
- 夜勤:午後4時30分ごろ〜翌午前9時30分ごろ
夜勤が16時間前後になるため、途中に長めの休憩や仮眠時間が置かれるのが一般的です。
この仮眠が労働時間に入るかどうかで、給料も残業の計算も変わります。
判断の分かれ目は仮眠中に呼び出しに応じる義務があるかどうかで、詳しくは夜勤手当と深夜割増賃金の計算方法で条文とあわせて整理しています。
2交代の夜勤に入ると、深夜割増の対象はほぼ午後10時から午前5時までのまるごと7時間になります。
この形は、長い待機や仮眠が前提になっている職場ほど採用されやすい方式です。
勤務時間帯が固定された夜勤専従は「交替制」に含まれない
ここは統計の読み方にも関わる、意外と大事な区別です。
厚生労働省の就労条件総合調査の用語定義を見てください。
厚生労働省 就労条件総合調査の主な用語の定義。所定内深夜労働は深夜の時間帯(午後10時から午前5時まで)を含む部分を指し、交替制勤務者は勤務時間帯が周期的に変わる労働者で固定されている場合は交替制と異なると記されている
「交替制勤務者」は、始業時刻と終業時刻の組合わせ(勤務時間帯)が複数あり、その勤務時間帯が一定の規則に従って周期的に変わっていく労働者と定義されています。
そして「組ごと又は労働者ごとに勤務時間帯が固定されている場合は、交替制とは異なる」と明記されています。
つまり、いつも夜勤だけに入る「夜勤専従」は、統計上は交替制勤務者に数えられません。
同じページの「所定内深夜労働」の定義では、所定労働時間が一部でも深夜の時間帯(午後10時から午前5時まで)を含んでいる場合、その深夜にかかる部分をいう、とされています。
夜勤専従は勤務時間帯が動かないぶん、生活リズムは作りやすくなります。
そのかわり深夜の時間帯に毎回まるごと入るので、体への負担のかかり方は交替制とは違ってきます。
この差については夜勤は寿命を縮めるのかで研究と公的資料をたどっています。
トラックドライバーの夜勤が何時からかは拘束時間から逆算できる
運転の仕事は、シフト表よりも先に法令の上限が効いてきます。
厚生労働大臣告示の「改善基準告示」が拘束時間と休息期間の上限を決めているためです。
これが2024年4月1日から改正版に切り替わりました。
1日の拘束時間は13時間以内、延長しても15時間まで
厚生労働省のポータルサイトのQ&Aから、数字をそのまま確認します。
厚生労働省ポータルサイトのトラック運転者の改善基準告示Q&A。1日の拘束時間は13時間以内・最大15時間、休息期間は勤務終了後に継続11時間以上を基本とし継続9時間を下回らないと記されている 出典: 厚生労働省 自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト トラック運転者の改善基準告示 Q3・Q4(最終確認 2026-09-18)
Q3の回答はこうです。
1日(始業時刻から起算し24時間)について13時間を超えないものとし、拘束時間を延長する場合の1日についての限度(最大拘束時間)は15時間。
ただし1週間の運行がすべて長距離貨物運送(一の運行の走行距離が450km以上)で、かつ一の運行における休息期間が住所地以外の場所である場合は、1週につき2回に限り最大拘束時間を16時間とすることができます。
そのうえで、14時間を超える回数(週2回までが目安)をできるだけ少なくするよう努めるよう求めています。
ここでいう拘束時間は、同ページの説明では「労働時間」+「休憩時間」で、会社へ出社(始業)してから退社(終業)するまでの時間です。
待機している時間も拘束時間に入ります。
休息期間が継続11時間基本だから次の始業時刻が決まる
同じQ&AのQ4が、夜勤の始まりを決めている条文です。
勤務終了後、継続11時間以上の休息期間を与えるよう努めることを基本とし、継続9時間を下回らないものとする、とされています。
これを逆算すると、次に何時から働けるかが出ます。
夜勤が午前6時に終わったなら、9時間を下回らない範囲では午後3時以降、11時間の基本を守るなら午後5時以降が次の始業になります。
つまり「夜勤明けの翌日は夕方から」というシフトは、この休息期間から自然に出てくる形です。
長距離の例外もあります。
1週の運行がすべて長距離貨物運送(450km以上)で、かつ一の運行の休息期間が住所地以外の場所である場合は、1週につき2回に限り継続8時間以上とすることができます。
この場合は一の運行終了後に継続12時間以上の休息期間を与えるものとされています。
夜勤明けの時間をどう使うかで、次の勤務の体調が変わります。
帰宅後の過ごし方は夜勤明けの過ごし方にまとめました。
2人乗務で車内ベッドがあれば拘束時間は最大28時間まで延びる
同じQ&AのQ8には、2人乗務の特例が置かれています。
夜間の長距離運行で「何時から何時まで」が読みにくくなるのは、たいていここです。
1台の車両に2人以上で乗務する場合(車両に身体を伸ばして休息することができる設備がある場合に限る)、最大拘束時間を20時間まで延長できます。
さらに、その設備が要件を満たす車両内ベッド等であり、かつ一の運行終了後に継続11時間以上の休息期間を与えるときは24時間まで、その車両内ベッド等で8時間以上の仮眠を与える場合は28時間まで延長できるとされています。
28時間という数字は、1日を超えて勤務が続くことを前提にした規定です。
2人乗務の求人を見るときは、車内ベッドの有無と仮眠時間の扱いを必ず確認してください。
車内で過ごす時間が長い働き方なら、通信環境も生活の質に直結します。
車内の回線については車のWi-Fiの選び方で比較しています。
タクシー・送迎・警備の夜勤は何時から何時までか
同じ運転の仕事でも、タクシーは勤務の組み方がトラックと大きく違います。
1回の勤務が2日にまたがる「隔日勤務」が一般的だからです。
タクシーの隔日勤務は2暦日で22時間拘束、休息は22時間以上
厚生労働省の同じポータルサイトから、ハイヤー・タクシー運転者の表を見てください。
厚生労働省ポータルサイトのハイヤー・タクシー運転者の改善基準告示の表。2024年4月1日以降は隔日勤務の2暦日の拘束時間が22時間以内、休息期間は継続24時間を基本とし22時間を下回らないと記されている 出典: 厚生労働省 自動車運転者の長時間労働改善に向けたポータルサイト ハイヤー・タクシー運転者の改善基準告示(最終確認 2026-09-18)
2024年4月1日以降の基準は次のとおりです。
- 1か月の拘束時間:日勤288時間以内/隔勤262時間以内(地域的その他特別な事情がある場合は労使協定により270時間まで、年6回まで)
- 1日・2暦日の拘束時間:日勤は13時間以内(上限15時間、14時間超は週3回までが目安)/隔勤は22時間以内、かつ2回の隔日勤務を平均し1回あたり21時間以内
- 1日・2暦日の休息期間:日勤は継続11時間を基本とし9時間を下回らない/隔勤は継続24時間を基本とし22時間を下回らない
隔日勤務は「始業及び終業の日が同一の日に属さない業務」と説明されています。
たとえば午前8時に出庫して翌午前2時に帰庫すれば、勤務は2日にまたがります。
この形だと「夜勤」という区切りがそもそも存在せず、1回の勤務のなかに昼も夜も含まれます。
休息期間が22時間を下回らないため、勤務が明けた翌日はまるごと空きます。
出勤日数が少なくなるのは、この休息期間の長さが理由です。
タクシーの働き方の実際はタクシードライバーの転職とタクシー運転手の給料で扱っています。
車庫待ちで拘束時間を延ばすには夜間4時間以上の仮眠が条件
同じページのQ4に、「車庫待ち等」の特例があります。
顧客の需要に応じるため常態として車庫等に待機する就労形態のことです。
隔日勤務の車庫待ち等にあたる運転者は、要件を満たす場合に1か月の拘束時間を262時間または270時間に10時間を加えた時間まで、2暦日の拘束時間を24時間まで延長できるとされています。
その要件が2つです。
- 夜間に4時間以上の仮眠時間を与えること
- 2暦日の拘束時間の上限を超える回数が1か月7回以内
「夜間に4時間以上の仮眠」が条件として明記されている点が重要です。
拘束を延ばす見返りとして、夜の仮眠が制度上セットになっています。
車庫待ちの求人に応募するなら、仮眠の場所と時間がどう決められているかを面接で確認する価値があります。
なお、この「夜間」が何時から何時までを指すのかについては、ポータルサイト上で時刻の記載を確認できませんでした。
車内や待機室での仮眠を少しでも楽にする道具は仮眠グッズの選び方にまとめています。
送迎・警備の夜勤時間帯には公式に一律の定めがない
送迎ドライバーや施設警備の夜勤について、時間帯を定めた公的な基準は確認できませんでした。
改善基準告示は自動車運転者を対象とした告示なので、運転を主とする送迎の仕事には適用されますが、時刻そのものを決めているわけではありません。
実際の勤務時間帯は、契約先の施設の運営時間に合わせて決まります。
病院の送迎なら診療時間、工場の通勤送迎なら交代の時刻、施設警備なら閉館から開館までです。
だから同じ「夜勤」でも、始業が午後5時のところと午後9時のところが混在します。
この領域では、求人票の「夜勤あり」という表記だけでは何も分かりません。
勤務時間帯の実例が書かれているかどうかを、応募先を絞る基準にしてください。
仕事の種類ごとの働き方は夜勤のある仕事で整理しています。
夜勤が何時からかで、もらえるお金と働ける人が変わる
夜勤の時刻は、給料の計算と、そもそも働けるかどうかの両方に効いてきます。
ここは知らないと損をする部分です。
深夜割増は午後10時以降の実労働時間にだけ付く
先に見た労働基準法第37条第4項のとおり、割増の対象は午後10時から午前5時までのあいだに実際に労働した時間です。
休憩や、労働時間として扱われない仮眠の時間は入りません。
たとえば午後4時30分から翌午前9時30分までの2交代夜勤で、午前1時から午前5時まで仮眠が入っているとします。
その仮眠が労働時間に当たらないと判断される場合、深夜割増が付くのは午後10時から午前1時までの3時間だけです。
仮眠が労働時間に当たるなら7時間分になります。
差は小さくありません。
仮眠時間の扱いと、計算方法の具体例は夜勤手当と深夜割増賃金の計算方法にまとめました。
給与明細を見るとき、「深夜手当」の時間数が自分の夜勤の長さと合っているかを確かめてください。
16時間の夜勤で深夜割増が3時間分しか付いていないなら、仮眠や休憩が労働時間から外されているということです。
その扱いが妥当かどうかは、仮眠中に呼び出しへ応じる義務があるかで判断が分かれます。
18歳未満は午後10時から午前5時までは働けない
年齢による制限があります。
労働基準法第61条(深夜業)の条文を見てください。
労働基準法第61条(深夜業)。満18歳に満たない者を午後10時から午前5時までの間に使用してはならない旨、交替制の事業は行政官庁の許可で午後10時30分まで・午前5時30分からに変更できる旨が記されている
第1項は、使用者は満18歳に満たない者を午後10時から午前5時までの間において使用してはならないと定めています。
ただし、交替制によって使用する満16歳以上の男性については、この限りでないという例外が付いています。
さらに細かい規定が続きます。
- 第2項:厚生労働大臣は必要と認める場合、地域又は期間を限って前項の時刻を午後11時及び午前6時とすることができる
- 第3項:交替制によって労働させる事業は、行政官庁の許可を受けて午後10時30分まで労働させ、又は午前5時30分から労働させることができる
- 第5項:第56条第2項の規定によって使用する児童については、時刻は午後8時及び午前5時(第2項の場合は午後9時及び午前6時)
第4項では、災害等による臨時の必要がある場合(第33条第1項)や、別表第一の第6号・第7号・第13号に掲げる事業、電話交換の業務には前3項を適用しないとされています。
条文が細かいのは、業種によって夜間の運営が避けられない事情があるためです。
小学校就学前の子を育てている人は深夜業の制限を請求できる
家庭の事情でも、深夜の勤務を外してもらえる制度があります。
育児・介護休業法の第8章「深夜業の制限」です。
育児・介護休業法第19条(深夜業の制限)。小学校就学前の子を養育する労働者が請求した場合は午後10時から午前5時までの間に労働させてはならない旨と、雇用期間1年未満などの除外要件が記されている 出典: e-Gov法令検索 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 第十九条(令和7年10月1日施行版・最終確認 2026-09-18)
第19条第1項は、事業主は、小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者が当該子を養育するために請求した場合、午後10時から午前5時までの間(条文上これを「深夜」と定義しています)において労働させてはならない、と定めています。
ただし、事業の正常な運営を妨げる場合はこの限りでないという但し書きが付きます。
請求できない場合も挙げられています。
- その事業主に引き続き雇用された期間が1年に満たない労働者
- 請求に係る深夜において、常態としてその子を保育することができる同居の家族その他厚生労働省令で定める者がいる場合の労働者
- そのほか、請求できないこととすることに合理的な理由があると認められる労働者として厚生労働省令で定めるもの
手続きにも決まりがあります。
請求は1月以上6月以内の期間について、その初日と末日を明らかにして、制限開始予定日の1月前までにしなければならないとされています。
第18条により、要介護状態にある対象家族を介護する労働者にもこの規定が準用されます。
求人票で夜勤が何時からかを確認する3つのポイント
ここまでの内容を、応募前のチェックに落とします。
見るべきところは3つです。
始業・終業時刻と休憩の位置をセットで見る
「夜勤あり」「夜勤手当あり」だけの記載では、何も判断できません。
必要なのは始業時刻、終業時刻、そして休憩がどの時間帯に何分入るかの3点です。
この3点が分かれば、深夜割増の対象になる時間数を自分で計算できます。
午後10時から午前5時までの7時間から、その中に入っている休憩時間を引くだけです。
計算してみて、求人票に書かれた夜勤手当の額と合わないようなら、面接で内訳を聞いてください。
職種によって、時間帯の考え方が違います。
自分がどの型に当たるのかを先に見ておくと、求人票の読み方が変わります。
3交代制(準夜勤・深夜勤)
夜勤が2種類ある
2交代制(長時間夜勤)
仮眠の扱いが要
トラック(改善基準告示)
休息から逆算する
タクシー(隔日勤務)
2日にまたがる
送迎・施設警備
契約先に合わせる
時間帯は一般的な組み方を整理したもので、実際の勤務時間は事業者・契約先ごとに異なります。トラック・タクシーの数値は厚生労働省ポータルサイト(2026年9月18日確認)の改善基準告示によります。応募前に必ず求人票と就業規則でご確認ください。
仮眠・待機が労働時間に入るかを確認する
長時間夜勤や車中待機のある仕事では、ここが給料を一番大きく左右します。
仮眠2時間が労働時間から外れるだけで、月に換算すると相当な差になります。
判断の軸は「使用者の指揮命令下にあるか」です。
仮眠中に警報や電話への対応義務があるなら、待っている時間も労働時間として扱われるのが原則です。
面接では「仮眠中に呼び出しはありますか」「仮眠時間は給与の対象ですか」を続けて聞いてください。
車中で待つ時間が長い仕事なら、その時間の過ごし方も現実的な検討材料になります。
待機中の過ごし方は夜勤の暇つぶしに具体案をまとめました。
「夜勤手当込み」と書かれた金額の内訳を確認する
求人票で「夜勤手当込み月給◯◯万円」と書かれている場合、その中に法律上の深夜割増が含まれているかどうかが問題になります。
含まれていても、深夜割増として必要な額に足りていなければ差額の支払いが必要です。
確認したいのは次の3点です。
- 基本給と夜勤手当(深夜割増)の金額がそれぞれいくらか
- 夜勤手当が何時間分の深夜労働に対応する金額なのか
- 想定を超えて深夜に働いた場合に追加で支払われるのか
この3点を答えられる会社は、時間管理がきちんとしている会社です。
答えを濁す会社は、入社後に同じ濁し方で説明されることになります。
金額の計算方法は夜勤手当と深夜割増賃金の計算方法を見てください。
夜勤は何時からかについてよくある質問
夜勤は何時から何時までが一般的ですか
シフトの組み方によります。
3交代制なら準夜勤が夕方から深夜まで、深夜勤が深夜から朝までの8時間前後です。
2交代制なら夕方から翌朝までの16時間前後がひと続きになります。
ただし、これらは一般的な組み方を整理したもので、法令が定めた時間帯ではありません。
自分の勤務先の時刻は就業規則の始業・終業時刻の条項で確認してください。
午後6時から始まる勤務は「夜勤」ですか
会社が就業規則で夜勤と位置づけていれば夜勤です。
ただし法律上の深夜割増の対象になるのは、午後10時以降に実際に働いた時間だけです。
午後6時から午後11時までの勤務なら、深夜割増が付くのは午後10時から午後11時までの1時間分です。
「夜勤なのに深夜手当が少ない」と感じるときは、この線引きを確認してみてください。
深夜割増は何時から何時までの分が対象ですか
労働基準法第37条第4項により、午後10時から午前5時までです。
率は通常の労働時間の賃金の計算額の2割5分以上と定められています。
条文には、厚生労働大臣が必要と認める場合には、その定める地域又は期間について午後11時から午前6時までとする例外も書かれています。
現在この指定が出ている地域・期間の一覧については、公式の記載を確認できませんでした。
夜勤の時間帯は会社が自由に決められますか
始業・終業時刻そのものは会社が就業規則で定めます。
ただし自由ではなく、上限の枠があります。
自動車運転者なら改善基準告示の拘束時間と休息期間、18歳未満なら労働基準法第61条の深夜業の禁止、小学校就学前の子を育てている労働者なら育児・介護休業法第19条の請求権が枠として効きます。
就業規則を変えるだけでこれらを外すことはできません。
夜勤明けは何時から自由な時間になりますか
勤務が終わった時刻からです。
ただし自動車運転者の場合、次の勤務までに確保しなければならない休息期間が決まっています。
トラック運転者なら勤務終了後に継続11時間以上を基本とし、継続9時間を下回らないものとされています。
タクシーの隔日勤務なら継続24時間を基本とし、22時間を下回らないものとされています。
この時間の使い方で次の勤務の体調が変わるので、夜勤明けの過ごし方と夜勤前の過ごし方もあわせて読んでみてください。
まとめ:夜勤が何時からかは「深夜の7時間」を軸に考える
要点を整理します。
- 「夜勤」の時間帯を定めた法律は確認できなかった。 決めているのは会社の就業規則
- 法律が定めているのは「深夜」で、午後10時から午前5時まで(労働基準法第37条第4項)。この間の実労働に2割5分以上の割増賃金
- 条文上は、厚生労働大臣が認めた地域・期間について午後11時から午前6時までとする例外もある
- 3交代なら夜勤は準夜勤と深夜勤の2本、2交代なら夕方から翌朝までひと続きになる
- 勤務時間帯が固定された夜勤専従は、統計上は交替制勤務者に含まれない(厚生労働省 就労条件総合調査の用語定義)
- トラックは1日の拘束13時間以内・最大15時間、休息は継続11時間を基本とし9時間を下回らない。ここから次の始業時刻が決まる
- タクシーの隔日勤務は2暦日22時間以内、休息は継続24時間を基本とし22時間を下回らない
- 18歳未満は午後10時から午前5時まで働けない(労働基準法第61条)。小学校就学前の子を養育する労働者は深夜業の制限を請求できる(育児・介護休業法第19条)
求人票を見るときは、「夜勤あり」の4文字ではなく、始業・終業時刻と休憩の位置、仮眠の扱い、手当の内訳の3点を確認してください。
この3点が明記されている求人は、それだけで時間管理への姿勢が分かります。
次に読むなら、金額の計算をそのまま追える夜勤手当と深夜割増賃金の計算方法がおすすめです。
夜勤明けの体の戻し方から先に知りたい方は夜勤明けの過ごし方へ進んでください。







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