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定年が近づいてきた、あるいは定年を迎えて、「運転の仕事ならまだ続けられるのでは」と考えている人は少なくないはずです。
ただ、求人を探し始めると、「年齢で断られないか」「免許の更新はいつまで大丈夫か」「働くと年金が減るのではないか」と、運転以外の心配が次々に出てきます。
結論から言うと、シニアドライバー求人は、「年齢の扱い」「免許と適性診断」「年金との関係」の3つを公式の数字で押さえておくと、応募先を落ち着いて選べます。
どれも厚生労働省・警察庁・日本年金機構などが公開している情報で確認できます。
この記事では、まずjob tagのデータでドライバー職の年齢構成を確認し、「60歳以上歓迎」の求人が法律上どう扱われているかを整理します。
次に、70歳からの高齢者講習、75歳からの認知機能検査、運送会社で働く場合に65歳から受ける適齢診断を確認します。
そのうえで、令和8年4月に改正された在職老齢年金の基準額を確認し、最後に求人の探し方と求人票のチェック項目をまとめます。
読み終えるころには、自分の年齢でどんな手続きが待っているのか、月にいくらまでなら年金を減らさずに働けるのかを、自分で見積もれるようになります。
シニアドライバー求人が多い理由を年齢データで確認する
最初に、ドライバーの仕事で実際にどの年代が働いているのかを見ます。
シニア向けの求人がなぜ多いのかは、この数字から読み取れます。
トラック業界は60歳代以上が19.7%
厚生労働省の職業情報提供サイト「job tag」のトラックドライバーのページには、業界の年齢構成が書かれています。
job tagトラックドライバーの「労働条件の特徴」。トラック運送事業を含む自動車輸送業界で働く人は50歳代が31.3%、60歳代以上が19.7%で高齢化が進んでいると記載され、出典として全日本トラック協会の資料が示されている
ページには「トラック運送事業を含む自動車輸送業界で働く人は50歳代が31.3%、60歳代以上が19.7%で、高齢化が進んでいる」と記載されています(2026年9月15日確認)。
出典は、公益社団法人全日本トラック協会「日本のトラック輸送産業 現状と課題2025」とされています。
50歳代と60歳代以上を合わせると、およそ半数です。
業界として、50代・60代の働き手に支えられている状態だといえます。
job tagの就業者統計データで、ドライバー職ごとの平均年齢を並べると次のとおりです(いずれも令和7年賃金構造基本統計調査の結果を加工したもの、2026年9月15日時点の表示)。
- トラックドライバー:51.5歳
- タクシー運転手:56.8歳
- 送迎バス等運転手:56歳
タクシー運転手のページには、個人タクシーの平均年齢は64.5歳(2025年4月時点)という記載もあります。
どの職種も、全体の平均年齢が50歳を超えています。
送迎バスは定年後の転職先として挙げられている
シニアの転職先として具体的に名前が挙がっているのが、送迎バスの運転手です。
job tag送迎バス等運転手の「就業するには?」。必要な免許の違いのほか、トラック運転手からの転職や、定年退職を機に転職してくるケースも少なくないことが記載されている
job tagの送迎バス等運転手のページには、次のように書かれています(2026年9月15日確認)。
- 「バス会社に勤務する送迎バス運転手は、トラック運転手からの転職もある。定年退職を機に転職してくるケースも少なくない。」
- 「貸切バスや路線バスと比較して、送迎バスは早朝勤務や深夜勤務も少なく、勤務時間の負担が比較的軽いため、就業者の平均年齢は高めである。」
- 「高齢化に伴い、特に高齢者施設の送迎バスの需要が拡大している。」
一方で、必要な免許は勤め先によって変わります。
バス会社に就職して送迎バスを運転する場合は大型自動車第二種免許が必要で、施設が自社で運行するマイクロバスやワンボックスカーなら普通自動車免許や大型自動車免許で運行できる、と説明されています。
同じページの統計データでは、送迎バス等運転手の有効求人倍率は0.97(令和7年度)です。
トラックドライバーの2.94と比べると、求人1件に対して応募が集まりやすい職種だといえます。
条件の良い送迎の求人は、早めに動くほうが有利です。
送迎の仕事の中身は、送迎ドライバーの求人の見方で詳しく整理しています。
現場メモ
job tagでは、送迎バス等運転手と路線バス運転士の年収・年齢の数値が同じ(453.1万円・56歳)で表示されていました。
同じ職業分類の統計を使っているためと考えられるので、送迎バスだけの年収としては読まないほうが安全です。
有効求人倍率は、送迎バス等運転手が0.97、路線バス運転士が7.17と別の数値でした。
シニアドライバー求人の「年齢の扱い」を法律で確認する
次に、求人の年齢表記です。
「年齢不問」「60歳以上歓迎」「定年65歳」など、書き方には法律上の決まりがあります。
「60歳以上歓迎」は法律で認められた例外
労働施策総合推進法では、募集・採用で年齢を理由とした制限を設けることが原則として禁止されています。
厚生労働省は、例外がどんな場合に認められるかをQ&Aで公開しています。
厚生労働省「労働者の募集及び採用における年齢制限禁止の義務化に係るQ&A」(令和7年4月1日現在)の例外事由3号のニ。60歳以上の高年齢者に限定した募集が認められる理由、65歳以上を下限とする募集の扱い、年齢の上限を定められないことが説明されている
Q&Aの記載を整理すると、次のとおりです(2026年9月15日確認)。
- 60歳以上の人に限った募集は認められる。理由は「60歳定年を迎えて継続雇用をされずに、離職する方がいるほか、高年齢者の再就職は他の年齢層に比べて困難なことが多い」ため
- 「65歳以上を募集」のように、60歳を上回る年齢を下限にするのも認められる
- 「60歳以上63歳未満」のように、上限を定めることは認められない。より高齢で再就職が一層困難な人の応募の機会を奪うことになるため
- 「60歳以上歓迎マーク」も、この例外事由に該当するため違法とはならない
ここから、シニアの求職者にとって読み取れることが2つあります。
1つ目は、「60歳以上歓迎」「シニア歓迎」と書かれた求人は、年齢を理由に門前払いされる心配が小さいということです。
法律上、高年齢者の雇用を進めるための表記として位置づけられています。
2つ目は、60歳以上限定の求人で「〜歳まで」と上限が書かれていたら、法の趣旨に合わない表記だということです。
ただし、定年制のある会社が、期間の定めのない雇用で定年年齢を上限にする募集は別の例外(1号)として認められています。
「定年65歳のため65歳未満」のような表記は、正社員募集であれば違法ではありません。
厚生労働省のページには、求人票を年齢不問としながら、実際には年齢を理由に応募を断ることや、書類選考や面接で年齢を基準に採否を判断することも法の規定に反すると明記されています。
70歳までの就業確保措置を実施している企業は34.8%
会社側の制度がどこまで整っているかは、厚生労働省の集計で確認できます。
厚生労働省「令和7年 高年齢者雇用状況等報告」の集計結果の主なポイント。65歳までの高年齢者雇用確保措置の実施済み企業は99.9%、70歳までの高年齢者就業確保措置の実施済み企業は34.8%、65歳以上定年企業は34.9%と示されている
令和7年12月19日に公表された集計結果(令和7年6月1日時点、常時雇用する労働者が21人以上の企業237,739社)の主なポイントは次のとおりです。
- 65歳までの高年齢者雇用確保措置を実施済みの企業:99.9%
- 措置の内訳は「継続雇用制度の導入」65.1%、「定年の引上げ」31.0%
- 70歳までの高年齢者就業確保措置を実施済みの企業:34.8%(前年から2.9ポイント増加)
- 中小企業35.2%、大企業29.5%
- 65歳以上定年企業(定年制の廃止企業を含む):34.9%
同じページの説明によると、65歳までの雇用確保措置は事業主の義務です。
一方、70歳までの就業確保措置は事業主の努力義務で、「定年制の廃止」「定年の引上げ」「継続雇用制度の導入」という雇用による措置のほか、「業務委託契約を締結する制度の導入」「社会貢献事業に従事できる制度の導入」という雇用以外の措置も含まれます。
65歳までは、ほぼすべての企業で雇用を続ける仕組みがあります。
一方、70歳までの仕組みがある企業は約3社に1社です。
65歳を過ぎてからも同じ会社で働き続けたい場合は、応募の段階で「何歳まで働けるか」「その後の契約形態はどうなるか」を確認しておく必要があります。
なお、運輸業など業種別の実施率は、この報道発表ページの主なポイントには記載がありません。
シニアドライバーが知っておきたい免許更新と適性診断
ドライバーとして長く働くうえで避けて通れないのが、年齢に応じた免許更新の手続きと、会社で受ける適性診断です。
70歳から高齢者講習、75歳から認知機能検査
警察庁は、高齢運転者対策の概要を1枚の資料にまとめています。
警察庁「高齢運転者対策の概要」。70歳以上の高齢者講習、75歳以上の認知機能検査、75歳以上で一定の違反歴がある場合の運転技能検査、サポートカー限定免許、自主返納の5つの制度と、更新時の流れが図で示されている
資料に書かれている内容は次のとおりです(2026年9月15日確認)。
- 高齢者講習:70歳以上の高齢運転者は、運転免許証等の更新時に、実車指導を含む高齢者講習を受講。講習時間は2時間(講義30分、運転適性検査器材による指導30分、実車指導60分)
- 認知機能検査:75歳以上の高齢運転者は、更新時に認知症のおそれがないかどうかを判定する認知機能検査を受検。認知症のおそれがあるとされた場合は医師の診断を受け、認知症である場合は免許の取消し等
- 運転技能検査:75歳以上で一定の違反歴のある高齢運転者は、更新時に運転技能検査を受検。一定の基準に達しない場合は更新を行わない
- サポートカー限定免許:申請により、対象車両を安全運転サポート車に限定する条件付免許を受けることが可能
運転技能検査の合格基準は、警察庁のページで第一種免許は70点以上、第二種免許は80点以上と定められています。
タクシーやバスなど二種免許で働いている場合、一種より高い点数が求められるということです。
対象になる「一定の違反歴」は、更新前の一定期間(有効期間が満了する日の直前の誕生日の160日前の日の前3年間)に、大型・中型・準中型・普通自動車の運転で、信号無視、速度超過、携帯電話使用等などの違反をした場合と説明されています。
見落としやすいのが、サポートカー限定免許の範囲です。
警察庁の資料では、この条件は普通免許により運転することができる普通自動車の種類を限定する条件とされています。
普通免許の範囲を超える中型・大型のトラックやバスを運転する仕事には、サポートカー限定免許は関係しない、と考えておいてください。
資料には、令和7年中の高齢者講習の受講者数が402万5,601人、運転技能検査の受検者数が15万6,513人と記載されています。
運送会社で働くなら65歳から適齢診断
運送会社やバス・タクシー会社で働く場合、免許の更新とは別に、会社が受けさせる適性診断があります。
適性診断を実施している独立行政法人自動車事故対策機構(ナスバ)が、内容を公開しています。
ナスバの適齢診断の案内。所属する運送事業者において65歳以上の運転者が対象で、診断時間約1時間40分、手数料4,800円、旅客・貨物ごとの受診時期が表で示されている
表の記載は次のとおりです(2026年9月15日確認)。
- 受診対象者:所属する運送事業者において65歳以上の運転者
- 診断の内容:加齢による身体機能の変化の運転行動への影響を認識してもらい、身体機能の変化に応じた運転行動について、カウンセリング手法を用いた指導及び助言を行う
- 診断時間:約1時間40分(ナスバネットで実施した場合)
- 手数料:4,800円(消費税等込み)
- 受診時期(旅客・個人タクシー事業者以外):65歳に達した日以後1年以内に1回、その後75歳に達するまで3年以内毎に1回。75歳に達した日以後1年以内に1回、その後1年以内毎に1回
- 受診時期(貨物):65歳に達した日以後1年以内、その後3年以内毎に1回
バスやタクシーの会社では、75歳からは毎年の受診になります。
トラックの場合は、表の上では75歳以降も3年以内毎に1回の記載です。
診断の手数料を会社と本人のどちらが負担するかは、ナスバの表には記載がありません。
受診の費用と、受診にかかる時間を勤務時間として扱うかどうかは、応募先に確認してください。
現場メモ
適齢診断は、合否を決める試験ではなく、結果をもとにカウンセラーが指導・助言を行うものとナスバの表に書かれています。
免許更新時の高齢者講習や運転技能検査とは別の制度なので、「更新が通ったから適齢診断は不要」ということにはなりません。
シニアドライバー求人の給料と年金の関係
60歳を過ぎて働く場合、給料の額によって年金の受け取り方が変わります。
ここは令和8年4月に大きく改正されたので、古い情報のまま判断しないよう注意が必要です。
在職老齢年金の基準額は令和8年4月から65万円
日本年金機構が、改正の内容を特設ページで公開しています。
日本年金機構「在職老齢年金制度が改正されました」(更新日2026年4月1日)。令和8年4月から、年金が減額になる基準額(賃金と老齢厚生年金の合計)が月51万円から65万円に引き上げられたと説明されている
ページの記載は次のとおりです(2026年9月15日確認)。
- 令和7年年金制度改正法に基づき、令和8年4月から、年金が減額になる基準額(賃金と老齢厚生年金の合計)が月51万円から65万円に引き上げられた
- 対象は、厚生年金保険に加入しながら老齢厚生年金を受ける60歳以上の方
- 65万円は令和8年度の基準額で、毎年度、賃金の変動に応じて改定される
- 老齢基礎年金は調整の対象にならない
計算に使う2つの額は、次のように定義されています。
- 基本月額:加給年金額を除いた老齢厚生年金(報酬比例部分)の年額を12で割った額
- 総報酬月額相当額:毎月の賃金(標準報酬月額)+1年間の賞与(標準賞与額)を12で割った額
基本月額と総報酬月額相当額の合計が65万円以下なら、年金は全額支給です。
65万円を超える場合は、基本月額-(基本月額+総報酬月額相当額-65万円)÷2 が支給される月額になります。
ページに載っている例では、基本月額(老齢厚生年金)が10万円、総報酬月額相当額が46万円(標準報酬月額36万円、標準賞与額120万円[月額10万円])の場合、改正前は2.5万円が支給停止されていましたが、改正後は合計56万円で65万円を超えないため全額支給になります。
シニアドライバーの求人に当てはめると、たとえば老齢厚生年金が月10万円の人なら、賞与を含めた月の報酬がおおむね55万円までは年金が減らない計算です。
job tagのトラックドライバーの求人賃金(月額)は29.5万円(令和7年度)なので、一般的なドライバー求人の給与水準で在職老齢年金による支給停止がかかる場面は、改正前より少なくなったと考えられます。
ただし、ここで確認したのは年金の支給停止の仕組みだけです。
税金や社会保険料を含めた手取りへの影響は、このページには記載がありません。
自分の年金額での正確な計算は、年金事務所やねんきんネットで確認してください。
シニアドライバー求人の探し方とチェック項目
最後に、実際の探し方と、応募前に確認しておきたい項目をまとめます。
ドラEVERで「シニア」を含む求人は1,845件
ドライバー専門の求人サイト「ドラEVER」で、キーワード検索を試しました。
ドラEVERでキーワード「シニア」を指定して検索した画面。求人件数1,845件と表示されている
2026年9月15日時点の検索結果は次のとおりでした。
- キーワード「シニア」:1,845件
- キーワード「60代」:1,265件
- キーワード「定年後」:298件
キーワード検索は、求人本文にその言葉が含まれているかどうかで拾うため、「シニア」と書かれていてもシニア限定の求人とは限りません。
それでも、見出しや本文で50代・60代の活躍に触れている求人がこれだけ出てくる、という目安にはなります。
中型トラックのドライバー求人を読んだときにも、「50代・60代活躍中」「50代・シニア・中高年活躍中」と書かれた求人が新着の中に複数ありました。
免許・勤務地・職種で絞り込み、そのうえでキーワードを組み合わせると、候補を絞りやすくなります。
ドラEVERの運営会社は、会社概要に有料職業紹介事業の厚生労働大臣許可番号(13-ユ-314984)を掲載しています。
運営会社の詳しい情報は大型ドライバー求人の見方で公式ページのキャプチャとともに紹介しています。
シニアドライバー求人の求人票で確認する項目
ここまでの公式情報をもとに、応募前に確認しておきたい項目を整理します。
- 何歳まで働けるか:定年の有無、継続雇用の上限年齢、70歳以降の働き方(雇用か業務委託か)
- 年齢の書き方:「60歳以上歓迎」は法律上の例外として認められた表記。60歳以上限定なのに「〜歳まで」と上限がある場合は、理由を確認する
- 必要な免許:送迎バスでもバス会社勤務なら大型二種、施設の自社運行なら普通免許や大型免許など、勤め先で変わる
- 適齢診断の扱い:65歳以上で受ける適齢診断の費用(手数料4,800円)の負担と、受診時間の扱い
- 勤務時間と日数:短時間・週数日の勤務が選べるか。job tagのタクシー運転手のページには、女性や高齢の就業者が増えていることから短時間勤務制度を採用する事業所もあると記載されている
- 月の報酬の見込み:老齢厚生年金を受け取りながら働く場合、賞与を含めた月の報酬と年金の合計が65万円(令和8年度)を超えるかどうか
- 健康管理の仕組み:健康診断の回数や、体調が悪いときの交代体制
年齢を重ねてからの転職は、給料の額よりも「無理なく続けられるか」のほうが大事になる場面が多いはずです。
求人票に書かれていない項目は、面接で1つずつ確認してください。
タクシーの仕事に興味がある場合はタクシードライバー求人の見方、バスの仕事ならバスドライバー求人の見方も参考になります。
荷物の積み下ろしがない運転中心の仕事としては、回送ドライバー求人の見方で雇用と業務委託の違いも整理しています。
シニアドライバー求人についてよくある質問
60歳を過ぎて未経験でもドライバーになれますか
job tagの送迎バス等運転手のページには、「定年退職を機に転職してくるケースも少なくない」と記載されています。
同じページには、大型二種免許の取得支援制度を導入しているバス会社も多く、バス運転の未経験者も積極的に採用していると書かれています。
ただし、大型二種免許の取得には、普通自動車免許取得後3年以上経過などの条件があります。
免許の条件と、会社の取得支援の中身をあわせて確認してください。
求人に「65歳まで」と書かれているのは違法ではないのですか
定年を65歳と定めている会社が、期間の定めのない雇用(正社員など)で募集する場合、定年年齢を上限にすることは例外として認められています(厚生労働省Q&A、令和7年4月1日現在)。
一方、継続雇用制度の最高雇用年齢を上限にすることはできないとされています。
60歳以上の人に限った募集で「60歳から70歳まで」のように上限を設けることも、同じQ&Aで認められないと説明されています。
75歳を過ぎてもトラックやバスの運転を続けられますか
年齢の上限を定めた規定は、この記事で確認した警察庁とナスバの資料には書かれていません。
免許の更新では、75歳以上は認知機能検査を受け、一定の違反歴がある場合は運転技能検査に合格する必要があります。
運送会社で働く場合は、ナスバの表のとおり、バス・タクシーは75歳から1年以内毎に1回、トラックは3年以内毎に1回の適齢診断の受診時期が定められています。
実際に何歳まで乗務できるかは、会社の規程で決まるので、応募先に確認してください。
働くと年金は減りますか
厚生年金に加入しながら老齢厚生年金を受ける60歳以上の方は、賃金(賞与を含む月額換算)と老齢厚生年金の月額の合計が65万円(令和8年度の基準額)を超えると、超えた額の半分が支給停止されます(日本年金機構)。
合計が65万円以下なら全額支給です。
老齢基礎年金は調整の対象になりません。
令和8年3月以前の基準額は51万円だったので、以前に聞いた話と今の基準が違っている場合があります。
サポートカー限定免許でも送迎ドライバーの仕事はできますか
警察庁の資料では、サポートカー限定免許は、普通免許で運転できる普通自動車の種類を安全運転サポート車に限定する条件とされています。
そのため、中型・大型のバスやトラックを運転する仕事には使えません。
普通自動車の範囲で運転する送迎の仕事でも、会社の車が対象の安全運転サポート車に該当するかどうかを確認する必要があります。
どの車種が対象になるかは、警察庁の概要資料には車種名での記載がありません。
まとめ:シニアドライバー求人は年齢・免許・年金を先に確認する
この記事で確認した内容を整理します。
- トラック運送事業を含む自動車輸送業界で働く人は50歳代31.3%・60歳代以上19.7%(job tag、出典は全日本トラック協会)。平均年齢はトラックドライバー51.5歳、タクシー運転手56.8歳、送迎バス等運転手56歳
- 送迎バス運転手は「定年退職を機に転職してくるケースも少なくない」とjob tagに記載
- 60歳以上に限った募集は法律上の例外として認められる。ただし60歳以上限定で上限年齢を定めることは認められない(厚生労働省Q&A)
- 65歳までの雇用確保措置は99.9%の企業が実施済み、70歳までの就業確保措置は34.8%(令和7年)
- 免許更新では70歳以上は高齢者講習(2時間)、75歳以上は認知機能検査、75歳以上で一定の違反歴があれば運転技能検査(一種70点・二種80点以上で合格)。サポートカー限定免許は普通免許の範囲のみ(警察庁)
- 運送会社で働く65歳以上の運転者は適齢診断を受診。手数料4,800円、バス・タクシーは75歳から毎年(ナスバ)
- 在職老齢年金の基準額は令和8年4月から月65万円(改正前51万円)。老齢基礎年金は調整の対象外(日本年金機構)
シニアドライバーの求人は、数としては十分にあります。
だからこそ、給料の額だけで選ばず、何歳まで働けるか、免許と適性診断をどう乗り越えるか、年金とあわせていくら受け取れるかを先に確認しておくと、長く安心して働ける職場を選べます。
職種を決める前に、トラック・タクシー・送迎などドライバーの仕事全体を比べたい場合は、ドライバー求人の探し方から入ると全体像がつかめます。









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